今年に入って甘酒作りにはまっています。
甘酒作りを研究してみようと酒粕を入手する機会が増えました。
ただ、スーパーに行くと酒粕の種類が多くあり、どんな酒粕を選べば良いのか迷います。
せっかくなので、色んな種類の酒粕を買って比較し、好みの銘柄と糖度を探してみる事にしました。
読者の方々の参考になれば、と思いまとめてみます。
比較した酒粕の銘柄
比較した酒粕は次の7種類です。
あえて、色んな種類の酒粕を選んでみました。
本醸造 月桂冠
本醸造? 灘仕込み
純米酒? 霧の塔
純米吟醸 八海山
純米大吟醸 黒松 仙醸
純米大吟醸 楯野川
酒の種類(特定名称酒)を調べてみると、純米が付くと原料に醸造アルコールが入っておらず、醸造が付くと原料に醸造アルコールが含まれます。
本醸造は原料の米の精米歩合 が70%以下であり、吟醸が付くと精米歩合 が60%以下、大吟醸が付くと精米歩合 が50%以下となり、材料に占める米の中心部分の比率が増していきます。
改めて調べてみると、純米大吟醸は米がより磨かれることで雑味が少なくなり、低温で長時間発酵させることでフルーティな香りがするお酒になるようですね。
酒粕の比較結果
実際には日を変えながら6つの酒粕で甘酒を作っていきましたが、今回は分かりやすくするために比較結果をまとめました。
酒粕の銘柄別の糖度は?
まず、酒粕のと水の量の関係性として重量%濃度が17%前後になるように酒粕をお湯に溶かしました。例えば、1200gの水に250gの酒粕を溶かした場合は、酒粕の重量%濃度は、250/(1200+250)=16.7%となります。
その時のBrix糖度を測定し、グラフ化して比較しました。
このグラフから分かる事は、同じ重量の酒粕でも糖度が高いものはグラフの左上に存在するということです。
今回の酒粕の中では、「八海山」か「月桂冠」が酒粕の量に対して甘味の強い銘柄になるということです。
逆に「灘仕込み」は甘味が少ない事が予想できます。
砂糖の量はどのくらいが良いか?
次に、砂糖を加えていき、Brix濃度を調べながら味見をして、飲みやすい砂糖濃度を確認していきました。
その結果をグラフにて比較しました。
こちらのグラフの横軸は砂糖の重量%濃度です。砂糖重量%濃度が0%のプロットは、先に示したグラフと同じBrix濃度です。
そこから砂糖を少しずつ足していくと、Brix濃度が上昇していきます。
そして味見をして飲みやすいと判断した点を●(黒丸)で示しています。
今回の銘柄の中では、「八海山」と「楯野川」が少ない砂糖の量で飲みやすくなった銘柄になります。
お勧めの銘柄は?
今回比較した酒粕のお勧め順位をつけてみました。
結果は次の通りです。
分かった事としては、飲みやすさを決める要素として、酒粕が持つ酸味と苦味があるということです。
酸味と苦味は少ないほど良さそうです。
意外だったのは、大吟醸でも苦味が強い銘柄があるということです。大吟醸はしっかり精米されているので甘味のみが残るのかと思っていました。苦味を決める成分は別の要素なのかもしれません。
まとめ
以上、色んな酒粕で甘酒をつくり比較してみました。
今回分かった事をまとめると、
「吟醸がつくと米の旨味を感じる酒粕であると感じたが、苦味も感じる場合がある。」
ということです。
今後の酒粕選びの指針としては、
「少なくとも吟醸が付く酒粕を少なくとも選ぶ」
ということです。吟醸以上であれば、最悪苦味があったとしても、砂糖を少なめにして飲める可能性が高いのではないかと思います。
また、酒粕の奥が深い事を知れたので、今後も色んな酒粕を味わっていきたいと思います。
今回の実験が皆さんの酒粕選びの参考になるとうれしいです。
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