【考える遊び】子供用の室内うんていを自作してみた

DIY

最近2歳の息子が公園の遊具で遊ぶ事に熱心になっています。
ただ、つまづいたり転んだりの危なっかしい場面を見る度に大きな怪我をしないで遊んでほしいと思います。

そこで、次の2つの事を期待して子供用の室内うんていを自作する事にしました。

①怪我を未然防止するためにもバランス感覚を磨く
②落ちないように考えながら手足を動かす事で頭の体操も同時に行う

 

実際に期待通りにいくとは思っていませんが、DIYを楽しむつもりで製作しみました。
これから作る方の参考になるよう、作り方を紹介します。

 

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1. 設計

DIYはまず設計することが必要です。
使用状況をイメージし、細かい部分の仕様を決めておくと作った後に後悔しません。

どんなコンセプトのうんていにするか?

ネットでうんていの画像やブログを見ながら、「息子に合う形はどんなものか?」を考えて、
いくつか手書きで図面を書いてみました。

屋外用に大きくするか?室内用にするか?
可変高さにするか?固定高さにするか?
シンプルな形にするか?凝った形にするか?

10バージョンくらいのイメージ図を手書きで書いてみて、うんていのコンセプトを決定しました。

作るのは、

子供用の、室内用の、シンプルな、固定高さのうんていです。

 

うんていの仕様と完成イメージ

具体的なコンセプトを元に仕様を次のように決定しました。

室内に入るように・・・高さ1200㎜ 長さ1250㎜ 幅500㎜ とする
子供が遊べるように・・・バー太さφ25㎜ バー間隔150㎜ とする
シンプルにするために・・・最低限の木材構成とし、木材の接合には板金を活用する
丈夫にするために・・・バーは鉄棒 とする

 

CADソフトを使えないので、エクセルの図形を使って完成イメージを作ってみました。
書式→サイズ設定で図形の大きさを指定し、1/10サイズでそれなりに正確な比率で描けたと思います。
※下の図面で茶色のバーは木材、青いバーと赤いバーは鉄パイプです。
青いバーは木材を貫通していませんが、赤いバーは木材を貫通しています。

 

安全面(ひっくり返らないか?倒れないか?)の対策は現状では設計しませんでした。
本来は設計時に安全性を計算し、対策が必要なら設計し直すべきですが、
きちんとしたノウハウを持たないため、実際に作ってみて必要なら対策することにします。

2. 材料の準備

完成イメージが出来たので、次は木材の調達・加工を行います。

材料と材料費

今回設計したうんていを作るために必要な材料は、次の表の通りです。

 

上に書いた材料が揃うように、購入した全材料は次の表の通りです。
細かい材料も含め、7,988円でした。

その他の材料としてはコーススレッド等が必要ですが、それらを足しても9,000円は越えないと思います。

参考ではありますが、自作ではなく既製品を買うとそれなりの値段になります。

木取り図

購入する木材は長さ4.2mの2×4材が2本なので、木とり図を下の図のように書きました。
青丸はφ25の貫通穴、赤丸はφ25の深さ20mm穴です。
1本の4.2mの木材を、ぶら下がり用棒材1本と足用の棒材2本の3本に分割します。
もう1本も同様の木取り図です。
※下の図は足用が1本分ですが、右側に同様の形でもう1本とれます。

 

ステンレス巻きパイプの図面

パイプは3.65mの長さを2本購入します。
1本のパイプを498mmを2本、460mmを5本に分割します。
もう一本も同様に分割します。

木材の穴あけ加工はどうするか?

木材はDIYの定番となる2×4材ですが、バーを固定するために貫通穴と20㎜深さ穴の2種類の穴あけ加工が必要になります。

電動ドリルは持っているものの、ボール盤のように垂直に穴あけし、且つ深さ調整を出来るような工具を持っていません。

少し遠くにあるホームセンターとネットショップで木材のカットサービスがあるので、
穴あけ加工が可能か?を聞いてみたところ、次のような結果になりました。

スーパービバホーム:穴あけ対応可能
ネットショップ:貫通穴あけのみ対応可能(20mm深さ穴あけ加工は不可)

意外にもネットショップは20mm深さの穴あけ加工が対応不可能でした。
ただし、スーパービバホームで加工サービスを受けるためにはその店で木材を買う必要があります。

今回は穴あけ加工をスーパービバホームにやってもらう事にし、加工図面を用意してに出かけました。

ホームセンターで加工できない場合でも、ボアビットとドリルガイドを持っていたら自分でも穴あけが出来ます。

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材料の加工と受け取り

スーパービバホームで購入した木材やパイプを併設の工房に持ち込み、図面通りに加工をお願いしました。
そして、材料を受け取ってきました。

図面通りに2種類の穴があけられていて、ステンレスパイプもきちんと長さ通りでした。
後は作るだけです。

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3. 組立て

完成させる最後の段階に入りました。
木材を研磨して組立てまでを行ったので、順にまとめていきます。

① 木材の研磨

購入したSPF材には木材にプリントされた文字や汚れなどが付いているため、それらをサンダーや紙やすりで落とす必要があります。

まずは60番の紙やすりで荒削りを行いました。主要な4面はまんべんなくかけていきます。
遊具なのでエッジ部のささくれは特に注意して削り取っておきます。
次に、120番で全体を綺麗にし仕上げは240番で行いました。
また、バーを固定する穴も紙やすりである程度磨いておきます。

 

② バー部分の組立て

次にバー部分を組み立てます。

バーを固定する穴は、貫通穴の部分と、20㎜深さ穴の2種類があります。
貫通穴にはステンレス棒の中に全ネジを通して、木材同士を締め上げます。
一方、20㎜深さ穴はステンレス棒を固定するだけの役割となります。

下の写真のようにステンレス棒をすべての穴に立てていきます。
※貫通穴に通している全ネジはこの時点では不要です。

 

次に、対向する側の木材の穴にもステンレスパイプを入れていきます。
今回の場合では、ステンレスパイプの外径はφ25㎜で、木材側の穴もφ25㎜にしていますが、
穴あけ位置の加工誤差などがあるため、手の力だけででステンレス棒をサンドイッチ状にするのは困難でした。
そこで、いらない木材を当て木にしてハンマーで叩きながら、木材をはめ込んでいきます。

 

最後に、貫通穴には全ネジを通して、ワッシャーを当ててナットで締め上げます。
バー部分と梯子の部分が完成します。

 

③ バー部分と梯子部分の連結

最後は、個別に作ったバー部分と梯子部分を連結させます。

梯子部分をバー部分に連結するために、2種類のL字金具を使用しました。
金具を固定した上で、適切ない位置にドリルで下穴をあけてコーススレッドで固定していきます。
木材の継ぎ目が若干ずれるため連結部分には若干の段差が出来てしまいますが、その段差部分に指が当たっても怪我をしないように研磨して完成です。

 

 

 

④仕上げ

組み上げたうんていを室内に移動しました。
全ネジの端部は指が当たると怪我をするため、袋ナットでカバーして安全な状態にしました。
飛び出ている部分が若干危なくはあるものの触って怪我をすることは無いと思います。

最後に、自分でぶらがったり登ってみたりして大人が使用しても大丈夫である事を確認しました

斜めから見た状態です。

登る側から見た状態です。

まとめ

以上、うんていの組み立て手順について紹介しました。

少し時間はかかる作業ですが、子供用のうんてい作りにぜひトライしてみてください。
ドリルでの穴あけも自分でやるとしたらさらに満足感が高くなるのではないかと思います。
(子供だけでなく、自分も楽しい!)

 

実際に作ったうんていで息子を遊ばせてみると、登っていくことは出来るが、うんていにぶら下がっての移動はまだできません。
少なくとも楽しんで遊んでくれているシーンを見ると、作って良かったと感じます。

後は、繰り返し遊ぶ中で、自分の手足の位置をイメージできるようになり、バランス感覚をつけていってほしいです。
息子にはうんていが電車の車両に見えたらしく、電車ごっこという遊び方も発見してくれました。

 

コメント

  1. m45 より:

    はじめまして。m45と申します。

    うんていを自作しようと思い、参考にさせてもらってます。
    ひとつ質問なのですが、鉄棒がくるくる回らないような固定がされていないように思ったのですが、実際の使用において、鉄棒が回ってしまうということはありませんか?それとも、鉄棒を固定されているのでしょうか?
    よければ、ご回答をお願いいたします。

    • ごり2号 より:

      m45さん
      ご質問ありがとうございます。

      実際の使用状況において、鉄棒が回るということはありません。
      「②バー部分の組立て」パートで、当て木をしてハンマーで叩く写真がありますが、そのくらいしっかりと固定されています。
      ステンレスパイプの直径ノギスで測ってみると、Φ25.0ぴったりです。
      穴あけはホームセンターにΦ25.0でお願いしました。こちらは測っていないですが、恐らく正確です。
      同じ径の場合、はめ込む際に摩擦力が強いため苦労しますが、片側が木材なので打ち込めば何とかなります。

      後日まとめたいとは思っていましたが、コメント頂いたので参考情報を先にお知らせします。
      最近子供がぶら下がったりすると、うんていのはしご部分の木とぶら下がり部分のを接合部がギシギシなります。
      接合に使う金具はL字板金ではなく、「RTA12リジットタイ」のような2×4材に特化した直交取付金具が良いと思います。
      私はいずれ付け替えようと思っているところです。
      こちらについては、ご参考まで。

      うんてい作りを楽しんでください。

  2. フリーザ58 より:

    はじめまして。DIY初心者です。
    4歳の息子と8ヶ月の娘の父親です。
    とても詳しく解説してくださっているのでとても感謝しています。この度、うんていを作りたくて参考にさせて頂いています。

    一つ質問なんですが、貫通パイプの中に入れる全ねじ1メートルはカットしますよね?
    カットするならパイプの長さプラス何ミリくらいが妥当なのか教えていただけると有り難いです。

    よろしくお願いします。

    • ごり2号 より:

      フリーザ58さん

      コメントありがとうございます。しばらくブログを見ておらず、返信が遅くなり申し訳ありません。
      もう作ってしまったかもしれませんが、全ねじの長さについて返信します。

      結論としては、「貫通パイプの長さに対して、全ねじはプラス25mm程度長くする」のが良いと思います。
      固定部材の選定によっても変わってくるので、参考までに私の経験を書いておきます。

      私の場合は片側20mm程度長くしましたので、貫通パイプに対して40mmほど長い状態になりました。
      しかし、ワッシャー + ナットだと全ネジの端部が見えてしまって危なかったため、袋ナットを追加で付けて全ネジの端部を隠しました。
      つまり、ワッシャー + ナット + 袋ナット という固定方法に対して片側20mm程度必要だったということです。

      自分でもう一度作るなら、ワッシャー + 袋ナット という固定方法で片側12~13mm程度を確保する構成にすると思います。
      ※袋ナットの深さやワッシャーの厚みを事前確認した上で、です。

      ご自分でDIYを楽みつつ、さらにお子様に良い思い出を作ってあげて下さい!

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